子どもとインターネット、どうしてる?
2015年1月30日
スマホ、タブレットの普及で、ここ何年かの間に子どもたちがインターネットに触れる機会が増えましたよね。 色んな便利な機能が付いていて、幼児でも簡単に使えてしまう・・・ うちの子も「音声認識機能」を使い、気付いたら「かめんらいだー」とか「うるとらまん」とかの 動画を観ていたりします( ̄Д ̄;; 良いこともありますが、やはり怖いこと、心配なこともいっぱいありますよね。 今回はパソコンの専門家 Interesseの木全さんにお話を伺いました!! |
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Interesse 木全さんのご紹介
Interesse代表 木全 知帆(きまた ちほ)さん
子どもの成長で家が手狭になってきたし、もう少し広いところに移るか、家買っちゃう!?と考えたとき、 |
インターネットを使うメリット・デメリット
子供がはじめてインターネットに触れる機会はどんな場面でしょう?
数年前までは自宅のパソコンを親と一緒に使って、という場面が一番多く、現在は、親のスマホやタブレットを使って。が主流でしょうか?
iPadの発売は2010年とわずか5年前ですが、パソコンを使わない人でも簡単に操作できるため、今ではアンドロイドを含め、多くの人がスマホ・タブレットでインターネットを利用しています。キーボードやマウスなしで使えるためか、インターネット初体験を小学校入学前に済ませる子供の割合が29%(2位は小1ではじめて利用が24%)と最も多いというアンケート調査(2013年)があります。子供がインターネットデビューする前に、改めてインターネットのメリットとデメリットを考えてみましょう。
メリット
1. 知りたいことをすぐに調べられる。 2. 辞書代わりに使える。 3. 世界のニュースを知ることが出来る。 4. 面白い動画を見ることが出来る。 5. Skypeなどで、離れた人と話したりできる。 6. メールが出来る。 7. ゲームやアニメを楽しめる。 8. ネットショッピングが出来る。 |
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1~5までは、大人と一緒に使えば安全に利用できそうです。
6~8に関しては、子供が勝手に使えないように環境を整えないと悪い結果を招くかもしれません。
デメリット
1.Webの検索結果でアダルトサイトや、不法な情報などにアクセスしてしまう。 2.調べた結果がウソの情報かも知れない。 3.長時間使いすぎてしまう。(ネット依存) 4.迷惑メールや、不正請求メールなどが来てだまされる。 5.SkypeやSNSの使い方を間違うと個人情報が漏れ危険にさらされる恐れがある。 6.ウイルス感染などで自分のパソコンだけでなく他のパソコンも危険にさらしてしまう。 |
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どれも避けたいことばかりです。では、どのようにインターネットを利用すればデメリットを回避できるのでしょうか?
デメリットを回避するには?
パソコンやインターネットの世界に限られたことではないのですが、何事もデメリットゼロで使い続けるということは不可能です。
外で遊べば、転んでケガをしますし、友達ができればケンカしたり、意地悪をしたりされたりということも必ず起きます。インターネットを利用することでも、大人になるまでの間にいろいろな経験を積むことは間違いありません。
ですから、「インターネットには悪いこと・恐いことがいっぱいだからやらなければ安全だ」とは考えず、「インターネットのメリットを最大限にするために、被害者にも加害者にもならず、毎日の生活に悪影響を与えないで利用するにはどうしたらいいのか」を考えることが大事だと思います。
現在私は東京都が行っている"ファミリEルール"という活動に参加しています。これは小中学校に行って生徒(5年生~)や保護者向けに携帯電話・インターネット・ゲームに関する家庭でのルールの作り方を、今までの事例や保護者同士の話し合いを通じて知ってもらう活動です。
保護者同士でのグループワークでは、携帯料金が5万円を超え使用禁止にした話や、ゲームアイテムの請求が親のクレジットカードに来てゲーム会社に支払い拒否を直談判した話、LINEで娘に来たいじめの文面がとても直視できなかった、など、トラブルの話はつきません。実際に半数ぐらいの方が何らかのトラブルの経験を話されます。
また中には、ウチでは一切持たせていません。と得意げに言い切るお母さんもいるのですが、中学校以降の部活の連絡を含め、友達との待ち合わせなどに支障を来すのもどうかと思いますし(携帯がないので連絡がめんどくさいから遊びに誘わないというのもよくある話です。)、大学生になってはじめて携帯を持った女子学生が経験不足から出会い系サイトに引っかかり犯罪に巻き込まれたという事例もありますので、人間関係や勉強と同じように正しい知識の元に経験を積むのが一番だと思います。
子どもがインターネットをするときに注意すること
保護者の元で使う場合は、パソコンでもスマホでも良くないことをしようとした時点で止めることが出来るので、小学校入学前は親の目の届かないところでは使えないようにする工夫が必要です。
パソコンにパスワードをかけておけば、親がパスワードを入れた後でしか使えません。あとはあえて無線LANを使わずケーブルでつながないとインターネットが出来ないようにして、リビング以外でのパソコン使用を制限する方法もいいと思います。
またパソコンにパスワードをかけていれば、パスワードなしでソフトをインストールできません。子どもが勝手にゲームなどをインストールするのは避けたいですから、ぜひパスワードをかけてください。
小学校低学年ぐらいまでは必ず親と一緒に使うということでもなんとかなると思いますが、3~4年生以降はお留守番をしたり、学校の宿題で調べ物をしたりと子どもだけで使う機会がどうしても出てくるので、管理したい親と自由に使いたい子供との葛藤が始まります。
このタイミングで、インターネット初心者の子供と親の間で次のような約束をすることをお勧めします。(約束として提示しなくても親が断固として譲らなければそれで十分です。)
1.パソコン(タブレット・携帯も)の持ち主は親であり、子どもには一時的に貸しているだけである。 2.インターネット(web上)には、いい情報も悪い情報もあるので、子供に自由に使わせることは出来ない。 3.メールのやりとりでも犯罪に巻き込まれたり、その気がなくてもいじめに荷担したりする恐れがあるので、メールの内容は親が監視する。 |
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パソコンであれば子供用のアカウント(パスワードなし)を作り、Web閲覧不可に設定したり、子ども用フィルタリングをかける。
タブレットであれば、大人が貸している間だけ使う。もしくは充電回数を大人が管理して使用時間を制限する(たとえば充電は週1回など)。タブレットも大人のいないところで使う可能性があるものは、Web閲覧不可にする。
子どもにスマホ・タブレットを与える場合はアプリのインストールは大人のみ行い、携帯会社が推奨するフィルタリングを使用する。寝るときや勉強の時間には携帯やタブレットを自分の部屋に持ち込まず、リビングに置く。(できれば小学生のうちはリビング以外での使用を禁止する)ルールを破ったら一定期間使用禁止にする。
などを実施すれば、親の管理の下でインターネットを使うことが出来るはずです。
もし、友達同士や不正請求などのトラブルに巻き込まれた時も、携帯(メールやLINE)を一定期間使用禁止にすることで、子どもを守ることができます。(子どもも親に禁止されている、という言い訳の元、トラブルから距離を置くことが出来ます。)
また、不正請求メールや、いやらしいダイレクトメールなどはどんな使い方をしていても届きます。子どもがトラブルに巻き込まれたときに、すぐに親に相談することが出来るように、"頭ごなしに子供が悪いと怒らない。”ということもとても大事です。数千円の不正請求だとお小遣いやお年玉で払えるため、親に相談せずに支払ってしまい、その後引き続きカモにされてしまう事例もあります。
是非、インターネットを悪の根源とは考えず、親子で一緒に勉強しながら利用するという気持ちを持ち続けてください。
取材を終えて
お話を聞くまでは、インターネットをやらせない方がいいのでは?と思っていましたが、今の時代やらせないことは難しいですよね。
危険に巻き込まれないために、正しい知識を身につけることも大事なんですね!
わたしの子はまだ幼稚園生ですが、これから先避けられないことなので、とてもためになる取材でした。
子どもと一緒に使い方を話し合いながら安全な使い方をしたいですね。
お忙しい中、ご協力いただいたInteresse 木全さん、ありがとうございました。
by non ママヒナ