小規模保育施設 取材レポート
2016年6月24日
狛江市では、今年度(平成28年4月)から2つの小規模保育施設が運営を始めました。今回はその2つの小規模保育施設を取材してきました!
そもそも小規模保育って何?
小規模保育施設とは地域型保育事業の一つとして運営されているもので、原則満3歳未満の児童、6~19名を定員として家庭的保育に近い雰囲気のもとで保育を行う施設のことです。市が定めている基準をクリアしている認可保育施設です。また、原則満3歳未満の児童が対象のため、2歳児クラスまでしかありませんが、その後、市内の認可保育園等への転園が優先的にされます。ただ、保育の実施期間が終了する前での途中転園(例えば1歳児クラスから2歳児クラスに上がるときに転園するなど)は小規模保育施設が認可外施設ではないため、調整指数の加点はありませんので気をつけてください。
一の橋赤ちゃんの家
「一般社団法人やよい会」によって設置された施設で、駒井町1丁目の閑静な住宅街に位置しています。近くには畑もありました。戸建てを改修してできた施設のため、看板がないと見過ごしてしまいそうなぐらい馴染んでいます。
中に入ると園長の石川先生が元気な笑顔で迎えてくださいました。
乳幼児期を家庭と変わらない家の中で、友だちとの生活を通して成長し、第二の家として過ごしてもらいたいという思いからつけられた『赤ちゃんの家』という名前。地域に根付く保育施設の運営を目指し、「明るく思いやりのある優しい子ども」「感受性を高め、協調性、個性を育てる保育」「日常生活を送るうえで人間らしく自立できる子ども」という保育目標のもと、安心・安全を第一に保護者の方々や地域の方々から信用される保育園になるよう心がけていると力強く語ってくださいました。
定員0歳児2名、1歳児8名、2歳児9名。保育時間は7:30~18:30で延長保育は18:30~20:30。部屋の1階が2歳児クラスで2階が0、1歳児クラスです。1階はオレンジ色、2階は黄色で統一され、先生方の手作りのおもちゃや壁画もあり、とても明るくあたたかな雰囲気を感じました。
また、出入り口には鍵付きの柵、割れても破片が落ちてこない蛍光灯の設置、ドアの隙間には指はさみ防止のグッズをつけるなど安全面への細やかな配慮がたくさんありました。
給食は、所属の栄養士の先生が立てた献立をもとに昼食とおやつを手作りしています。園の玄関には、その日の給食が置かれていました。アレルギー体質の子どもたちには除去食を提供したり、献立表を使ってまだ口にしてない食材を保護者の方に蛍光ペンでチェックをしてもらったりするなど安全管理を徹底していました。
園の外には少し広めの砂利のスペースがあり、夏はそこでプールをする予定とのこと。
普段は園庭がないので、駒井・上村中ひだまり公園やなしの木児童遊園によくお散歩にいくそうです。また、季節にあった七夕祭りやクリスマス会などの年間行事もたくさんあります。敬老の日のお祝い会では、実際に介護施設へ交流に行ったり、発表会や運動会などは、喜多見こどもの家、東野川保育園みんなの家、一の橋こどもの家と4園合同で行ったりすることを計画しているそうです。
実際に取材をしてみて、本当にアットホームで家にいるような感じのする保育園でした。先生たちがみんな、クラス関係なく全員の名前を呼び、子どもたちの手を取り合って保育している姿が印象的で、安心感をもちました。
フレンドキッズランド こまえ園
「株式会社ルシェル」によって設置された施設で、水道道路沿いに位置しています。3階建て鉄骨造の1階部分で大きなロゴが目印です。
インターフォンを鳴らすと施設長の加納先生が優しい笑顔で迎えてくださいました。
「適切な環境による安心・安全な保育」「ひとりひとりの個性を尊重した保育」「人との関わりを大切にして、心身の成長を助長する保育」「保護者との連携を大切にします」という基本理念をもとに、あたたかな家庭的保育を目指しています。その中で、子どもたちが安心して楽しく過ごすことができ、『また明日も保育園に来たい』と思ってもらえるような保育園にしていきたい。そして、これからいろいろなことに挑戦していきたい。とエネルギッシュに語ってくださいました。
定員は0歳児3名、1歳児8名、2歳児8名。保育時間は7:00~18:00で延長保育は18:00~19:00。ワンフロアで0~2歳児が生活しています。のびのびと生活できるよう広いスペースを確保し、子どもたちがよくいる場所にはマットが敷かれていました。間にある柱には布がまかれたり、手作りのおもちゃをつけたりするなどして安全面への配慮もありました。
給食は、「タイヘイ株式会社」が作成した献立をもとに園の調理室にて、調理師さんが昼食とおやつを手作りしています。食材も「タイヘイ株式会社」から届くそうです。アレルギー体質の子には除去食を提供したり、食べる場所も他の子たちと少し離したりするなど安全管理への徹底ぶりがみられました。おかわりもあるそうで、毎日多くの子どもたちがおかわりをしているそうです。実際、取材に訪れた日もちょうどおやつタイムだったのですが、本当に子どもたちがおいしそうに、もりもりと食べていました。
お散歩は、0歳~2歳児みんな一緒に、喜多見公園や喜多見まちかど公園、平川戸児童遊園(通称○☓公園)などいろいろな場所へ行くそうです。子どもたちを飽きさせないようにと加納施設長も日々公園を開拓しているとのこと。みんなで一緒に行くお散歩ですが、月齢の低い子どもたちは、早めに園に戻すなど、あまり疲れさせないよう配慮しています。年間行事については、誕生日会や季節に合った行事を計画中とのことでした。
実際に取材をしてみて、みんなが同じフロアで生活しているため、異年齢の交流がたくさんあるなと感じました。上の子が下の子の面倒をみたり、下の子が上の子を見て真似したり、お互いに刺激し合って成長すること間違いなし。小規模保育だからこそできることなのかなと小規模保育のよさを改めて感じました。
by きのコ (shino)