防災カレッジ(子育て世代向け)その1 ~地震・水害のとき~

2016年9月23日

8月13日 狛江市役所 防災センターで、
アウトドア流防災ガイド あんどう りす さん による防災カレッジ
「子育て世代向け講演会」が行われました。


あんどう りす さん

アウトドア流防災ガイド。
阪神淡路大震災被災体験とアウトドアの知識を生かした防災ガイドとして、2003年より全国で講演活動を展開。実践的で子育てが楽しくなる内容が好評で全国に広まり、年間の公演回数は100回以上。
雑誌「クーヨン」「赤ちゃんとママ」や、ウエブ「リスク対策ドットコム」などでも執筆。
著作「自然災害サバイバルBOOK」枻出版社 他

 

 

講演は2時間の講演時間があっという間に感じられる程のスピード感で情報量盛り沢山でした!
その中から一部をご紹介させて頂きます♪

 

まずはコミュニケーションを

もし避難所に行かなければならなくなったとき、知らない人と突然協力しなければならなくなったとき、是非お互いに自己紹介をしてください。
その人が呼ばれたい名前を相手が尊重する関係を築くだけで、関係性が非常にスムーズになります。
「あなたが呼ばれたい名前を教えてください。」と聞いてください。


特に子育て世代の方は「○○ちゃんのママ」と呼ばれると、ママとして頑張ってしまって自分の辛さを訴えられなくなってしまう
些細なことですけれど、これをやったのとやらないのとではその後の避難生活が全然違ってきます
いきなり「食事当番を誰にしますか?」とかそういう話しを始める前に、軽く自己紹介をしあってください。
「お花に例えたらどんな人ですか?」というような話題から始めると、偏見がとれたりその後の会話がよりスムーズになると思います。


避難所、避難生活については最後にお話ししますが、お子さんが小さくて泣き声が気になったりすると、避難所に行き難いという方が居ると思います。
その場合にはテントが有効だったりします。リスク対策ドットコムでテントの紹介があるので参考にしてください。

 

地震

地盤が固いから大丈夫?

地震の仕組みについては今回は割愛しますが、今は小学生の方がプレートについてはすぐ答えてくれます。
もし狛江市は地盤が固いから大丈夫とか、そういう話があるとしたら、地震で出来た国なので、地盤が固いとか、そいういう話はほとんど関係がないといえます。
地震が起きたとき、揺れている最中何かしゃべったり考えごとが出来ると考えている方がいますが、
直下型地震の場合は最初から全く動けないとイメージしてください。
阪神淡路大震災は、震度7で揺れている時間はたった12~15秒でした。その間に建物が壊れたんです。
最初から振り回されるような揺れでした。巨大な轟音に最初から襲われました。
学校では「先生の指示に従って逃げるんですよ」と教わっていても、
その時には先生が声を出しても子どもたちには聞こえません

いきなりその状況になったときに、安全な場所に居るかどうか
、それがとても大事なことになります。
阪神淡路大震災で地震が起こった場所は地盤が固い場所でした。兵庫県は地盤が固いから安全、と当時は言われていました。
だけど隠れた活断層があった。今、狛江は近くに立川断層があることがわかっています。活断層データベースというサイトがあります。
これで調べて頂きますと、学校の近くの活断層を確認できます。
もし地震が起きたら最初から大きく揺れるので、揺れている最中は何もできないと考えてください。
活断層データベース
(狛江市の近くには立川断層が…)

 

地震のとき、火を消しにいく?

地震のとき、火を消しにいくことはしないでください。鍋が自分に降りかかってくる可能性があります。まず身を守ってください。
次の地震が来たらドアを開けに走るんだと思っていらっしゃる方もいますが、揺れている最中だとドアノブには触れられないと思います。
耐震のマンションの場合は上層階になればなるほど揺れが大きくなると言われています。免震のマンションだと全体が揺れると言われています。
ベビーベッドが走り回って最後にベッドが割れるという実験がありました。
子どもがどこにいるか、子どもと一緒に安全な場所に行く、ということを第一に考えてください。
今は、蝶番(ちょうばん:開き戸などの開く建具を支え開閉出来るようにする部品)、バールなどで対策が出来ます。
揺れたらドアに走って行って開けるのではなく
開かなくなったドアを開ける方法を考えておくことが大事だと思います。

 

地震の時の窓

東日本大震災で窓は一瞬で割れています。

学校で、地震が起きたら窓が割れるからカーテンを閉める係が決められている場合がありますが、
窓が割れると危険なので絶対に近づかないでください

特に「羽目殺し」のガラスは割れやすいです。地震のとき割れていなくても、
地震のあと、建物のどこかのドアを閉めた衝撃だけで割れてガラスがふってくる場合があります

 

地震の時、トイレは安全?

昔はトイレが安全と言われていましたが、筋交いがないと意味がないそうですよ。
今はトイレはわざわざ逃げに行くところではなく、それよりも家そのものが耐震であるかどうかの方が大切です。
地震の最中全く動けなくなるということが想定されるので、室内、地域が安全である必要があります。

 

海の近くで地震にあったら

狛江に海はありませんが、出先で地震にあう可能性はあると思います。1分以上揺れたら高台に逃げてください。
なぜかというと、「大きな揺れ」だったらみんな逃げると思います。
でも小さくても長く揺れたら逃げて欲しいんです
もしも津波警報が出てから子どもと一緒に逃げるのであれば逃げ遅れる可能性があります
判断が早ければその分安全な場所へ逃げることが出来ます。
鎌倉の大仏様は高台にあるのですが、そこまで津波がきたことがあるそうです。
その際の震度ははっきりとはわかっていないのですが有力な説として震度2~3だったと言われています。
だから揺れが小さくても長かったら逃げる、ということを忘れないでください。
海の近くに行く予定があれば、是非泊まるホテルをマピオンというサイトで検索して標高を確認してみてください。

 

 

水害

自宅のある場所の標高を把握する

マピオンで自宅の住所も検索してみてください。
マピオンのサイトでは標高が画面の右側にすぐ出てきます。
自宅の標高がわかったら、自分の家の周りをスクロールして標高を調べて自宅と比べてみてください。
もし自宅より周りの標高が高かったら水が流れてくるということが分かります。
どこからどこに水が流れるのか。川とか用水路があったらそことの高さ。
防災マップにはもちろん書いてありますが自分で調べた方が頭に残ります。
地震、津波、土砂災害についてまとめて確認できるハザードマップが国土交通省のホームページで見れますし、
防災タウンページというアプリでも確認できます。

 

子ども連れは警報を待たずに早めに逃げる

一時間100ミリの雨と言われたら、たいしたことないと思われるかもしれませんが、50ミリから既に危険な雨です。
100ミリの雨は1メーター四方に100キロの力士が1時間に1回落ちてくるイメージです。
雨雲レーダーアプリを是非持っておいてください。
普段から雨雲レーダーを使っていると、いつもと違う画像を見分けることができるようになります。
そうしたら早めに避難できます。狛江市が避難警報を出すのを待たないでください。
雨に関して言えば小さいお子さん連れは非常に危険になります
膝より上に水がくると、人はあっという間に流されます。
大人より子どもの膝上は圧倒的に短いです
ちょっと流れがあるところでも大人は大丈夫なので子どもを一緒に歩かせてしまうと
あっという間に流されてしまう可能性があります
流水の圧力は速さの二乗です。二倍ではないです。
見た目の速さより勢いが体にかかります。膝から上に水が来たら垂直避難(上に逃げる)するしかありません。

もしも外に逃げるのであれば、マンホールの蓋が開いていてそこに落ちる可能性がありますので注意してください。


子どもたちには是非、浮力のあるものを持たせてください。(リュックサックに空のペットボトルを入れるなど。)

 

 

子どもにライフジャケットを持たせる

海や川、プールにお子さんを連れていくという方は、浮輪よりライフジャケットを持たせるという選択肢を持ってください。
川や海の事故で去年は年間791名の方が死亡、行方不明となっています。

お子さんにライフジャケットを購入する場合は股のあるものにしてください
救助されるとき、肩を引っ張られるので体が抜けない為です。
ライフジャケット
(さっそく我が家でも防災カレッジ受講後に子ども用を購入しました!
しっかり股のあるものです。
サイズは85-125なので、これから数年は使えそうです。)

 

また、水の中に入るときはヘルメットは穴が空いたものにしないと、水に入ったときに首がしまってしまいます。
その際は自転車のヘルメットを被ってください。

 

 

海で

浮輪は外れます。ぜひライフジャケットを着用してください。
これは避難のときに使うというより離岸流対策の意味合いが強いです。
離岸流というのは、岸から沖に流れる、とても強い海水の流れのことで、これは秒速2メーターの速度です。
この速さは、オリンピック選手が岸に向かって泳いでも辿り着けないほどの速さです。
これはどうすればよいかというと、まず陸に対して平行に泳ぐ。陸に向かって90度の角度に逃げるということです。
その後で陸に向かいます。その際にライフジャケットがあると良いです。

 

川で

川に入ったらライフジャケットをつけなければならない理由があります。
川の水は、中に空気が沢山入っているので人が浮きにくい水になっています
川の中には人間が浮かない場所が沢山ある、だからライフジャケットを着けてください。
泳ぎの上手さは関係ありません。
事故の90%以上が単純溺水で、ライフジャケットを着用していれば助かった事故だと言われています。

 

川で溺れたときの姿勢

もしも川で溺れたとき、どうすれば助かると思いますか?

ライフジャケットを着けた状態で、川下に足を向けて上を向いてプカプカ浮いてください。
泳いではいけません。

足を下にすると足に石がひっかかって亡くなる場合があります。

 

 

浸水したら

車で逃げる

もしも豪雨などで車に乗っていて、浸水してしまったという場合、
水がタイヤの高さの3分の1まで来たら車の電気系統がやられてしまいます
そうすると車は電気の力で動いているので窓が開けられなくなります。

もしそうなった場合、逃げるために窓ガラスの割り方を覚えておいてください。
割れる窓は横と後ろだけです
(プリウスは横も割れない車種があります。その場合割れるのは後ろの窓だけです。)
割り方は簡単です。釘と金槌があれば割ることができます。
圧縮ガラスなのでケガもしないガラスです。
ただ子どもが居る家庭では釘と金槌を車に置いておくのは大変なので、
窓を割るツールが販売されていますのでそれを準備しておいてください。

ResQMe
(これでクルマのガラスが割れる!)

 

歩いて逃げる

長靴で逃げる場合は、ひざ丈まであるものを履いて脱出してください。
ただ、子ども用の長靴ではそんなに長い長靴は無いです。
その場合、水かさが膝から下であってもお子さんが流されてしまう場合があるので、
ウォーターシューズなどを履かせてください。

田植え用長靴が災害時役に立ったという話しがあります。
ただそれだと女子には見た目の問題があるので、野鳥の会の長靴がおすすめです。
普段も履けて災害時にも使える長靴です。
長靴
(野鳥の会の長靴。子どもとの外遊びでも重宝しそう。)

 

地震と豪雨のお話しをしましたが、これが二ついっぺんに起こることもありますのでイメージしてください。

 

次は「地域のどんなところが危ないか」というお話です。

 

by ティッチ

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