現役子育て世代にインタビュー!「こまえの子育てのリアル」vol.3 ~フリーランスで働くママ・Mさんの場合~

2021年4月2日

こんにちは。
風の強い日、ポカポカ陽気の日がふえて、もうすっかり春ですね。
皆様と同様、こまえスマイルぴーれも新年度になります。今後も皆さんの子育てを応援していきますので、どうぞよろしくおねがいします。

 

 不定期連載「こまえの子育てのリアル」3回目となる今回は、フリーランスデザイナーのママ・Mさんこと宮本未来さんにお話を伺いました。
仕事と家庭、自分のやりたいこととの両立をめざし、フリーランスという働き方を選んだ未来さん。
同じような目標を密かにもっている子育て世代の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「フリーになるって実際どうなの?」というところを、体験とともに教えていただきました。(聞き手:つぐみ)

 

インタビュー~フリーランスで働くママ・宮本未来さん~

 

ずっと前から、いまの働き方を目指していた

 ――フリーランスの方って、私いつも「すごいなあ……」と思うんです。会社などに所属しないで、自分の腕一本で稼いでいるっていうのが。

 (未来さん)いやいやいや、そんな大げさなものじゃないです。

 娘が今年(2020年)から幼稚園に入って、やっと仕事の受注を増やせるようになりましたが、それまではほぼ専業主婦みたいなものでした。
 月に数件だけ依頼をうけて、あとは家のことと、娘のことをやって。稼ぐっていうより、自分で仕事をコントロールできるのがいいところだと思っています。

 ――コントロールと言うと、お仕事の量とかですか。

 そう、それに仕事の相手も、合わない人とは取引しなくていいし。デザイン作業は在宅でも可能なので、働く時間や場所はある程度自由に決められます。

 昔は小さなデザイン事務所に所属していました。その頃は、会社に所属しながらリモートワークしている人って私の周りにはぜんぜんいなくて、仕事をするといったら決まった時間に出勤して、会社の都合で内容も決めるという感じでした。
 けれども私自身は、仕事を自分でコントロールできるようになりたいという憧れをもっていました。子どもと過ごすための時間をとったり、主人がもし転勤になってもいつでもOK!だったりする状態がいいなと思って。

 ――なるほど。それで、フリーランスになったんですね。

 デザイン事務所をやめたあとは、前職の上司の紹介で、メーカーで業務委託として働きました。
 2年ほどで契約が終わったので、その後どうしようかと考えながら、小さな手離れのよいデザインの仕事を受けつつ、
 これまでずっと主にやってきた紙媒体のデザインのお仕事の他に、学生時代の時から趣味で勉強してきたコーディングも一回仕事にしてみようと思い、Web制作のお仕事を個人で受注するようになりました。

 ――そうだったんですね。娘さんの幼稚園も、お仕事を前提に決めたんですか?

 そういうところもあります。預かり保育があることと、あとは近さですね。
 幼稚園は送り迎え以外にも、けっこう親が行かなければならない機会がありますから。(笑)

 ――ずっと前から、今の働き方にむけて、準備してきたんですね。

 

「家で働く」ことって意外と理解されにくい

 ――ところで、家事と育児の分担って、未来さんのご家庭では、どうしていますか?

 それ、よく聞いてくれました(笑)実はけっこう悩んでいるんですよ。

 主人はずっと会社づとめをしているので、家にいることの多い私が掃除や洗濯、ご飯作りなどしてたんですが、最近、受注数を増やしてみたら、家のことをする時間が作れなくなってしまって。

 フリーランスなので、仕事量や忙しさも一定ではなくて、すごく仕事の受注数が多いときに家事がたまると、会社から帰ってきた主人には「なんで?」っていう顔をされることが多いです。
 私も家事は得意じゃないんですが、主人も苦手みたいなので、なんとか今まで通りやってほしいと言われます。

 確かに、会社づとめにくらべたらちょっとした空き時間はあるんですけど、まとまった休憩時間も取るのが難しくて。

 

 ――家事って、できるときにやりためておけないことばかりですよね。

 そうなんですよ。仕事仲間とオンラインで話すのも、主人から見ると「それは仕事なの?」っていう感じで……
 プライベートと仕事の区別がつけづらいから、はっきりした分担を決める話し合いも難しくて、ちょうどいいワークライフバランスを模索しています。

 主人とは結婚するときから私の目指している働き方や子どものことについて話し合っていましたが、実際にこのときを迎えてみると、「こうなるとは思わなかった」ということが、やっぱりお互いたくさん出てきてしまいますね。

 でも、私だけで家計を担うことはまだできないので、今こうして好きなスタイルで仕事が続けられるのは、安定した仕事についている主人のおかげです。本当に感謝しています。

 

 ――共働き、どこのおうちもすんなりとはいかないですよね……娘さんとはどうですか? 

 娘は幼稚園の延長保育を使っています。それ自体はもうなれたようなんですが、家で私が忙しくしているのがずっと続くと、不安になるみたいで。そういうときは、意識して娘との時間をとるようにしています。
 親からのちょっとした優しい言葉や態度やふれ合いで、子どもはぜんぜんちがうんだなと痛感しました。

 主人も、平日はやっぱり忙しいですけど、休みの日には娘と過ごしています。私の仕事が平日だけで終わらないときに、世話をお願いすることもあります。ありがたいですね。

 

子育て当事者としての経験を活かして

宮本みくさんのホームページ

宮本未来さんのホームページ。「webデザインしながら自分らしく働ける社会について考えています」
(画像クリックでホームページに飛びます)

 

 ――お仕事とはべつに、「育児日めくりカレンダー」という商品を企画されましたよね。こまえスマイルぴーれのメンバーも気になっているようです。

 ありがとうございます。「育児日めくりカレンダー」は、私自身が「”子育て”というすばらしい経験をしたからこそ、世の中に価値を生むことはできないだろうか?」と考えて、思いついたものです。
 子育て当事者からの励ましの言葉をあつめて、私のデザインとともにカレンダーにしたらどうかな?と。

 印刷費用がけっこうかかるのですが、身近な友人知人などから仲間になってくれる人がいて、さらにクラウドファンディングで資金もあつめることができました。大変だったところも含めて面白かったです。
 カレンダーをオンラインで販売し、売上金をさらに子育て支援団体に寄付する活動にも、つなげることができました。

 これからも自分や周囲の価値に気づき、それをつなげる場をつくっていくことを続けます。

 

 ――続けることって、それだけですごいですよね。未来さんのように、子育てを経験したからこその仕事をしたいと思う方はたくさんいると思います。

   未来さんから、仕事と家庭の両立をめざすみなさんにおすすめしたいサービスや、アイデアはありますか?

 自分が楽になったり、快適になったりするために、投資をするのがよかったです。
 例えば食洗機。手で洗っていると他のことができないし、「なんで自分だけ……」という気持ちにもなるのですが、食洗機は入れるだけなのでだいぶ気楽になります。
 デザインの仕事の手を広げようと思ったときには、機材も思い切ってよいものにしました。育児をしていると、動作の遅いパソコンを待っている時間も惜しい。

 家事代行なども今はいろいろなサービスがありますから、余裕があれば試してみたいと思います。

 

――ありがとうございました。

 最後の質問です。未来さんが、これから楽しみにしていることはありますか?

 楽しみは、いろいろとありますが、大きなところでいうと、娘がどんなふうに成長していくのかとても楽しみです。

 近い将来のことだと、シン・エヴァンゲリオンを見に行くことと、週末に友人宅でBBQをすることが楽しみです。
 仕事に関しては、これからどんな出会いがあるのか、どんな面白いことをしている人に関わっていけるのか、ワクワクします。

――緊急事態宣言、やっと明けましたもんね。感染対策をしながらでも、楽しみのある日常、そして子どもの成長を見守ることを大切にしていきたいですね。


 

おわりに

 仕事と家庭を両立する毎日は、きっと忙しいこともあると思いますが、未来さんは仕事の楽しさ、子育ての素晴らしさを笑顔で語ってくれました。

 日常の中の価値や美しさを見つけること、私も心がけていきたいと思いました。
 

インタビューで取り上げられた施設・サービスなどについて

 幼稚園については、こまえスマイルぴーれでも各園の特色を毎年紹介しています。→幼稚園アンケート2020まとめ(こまえスマイルぴーれ)

 令和元年10月より、就労などで3〜5歳児のお子さんの保育を必要とするご家庭に、幼稚園の預かり保育料やファミリー・サポート・センター等の保育料が補助される制度も始まりました。
 →幼児教育・保育の無償化(狛江市役所)

 市役所には、ご家庭に合った幅広い保育サービスを紹介してくれる【保育サービスコーディネーター】もいます。

 また、育児中のご家庭のサポートサービスについては、民間のサービスのほか、
 ファミリー・サポート・センター、狛江市社会福祉協議会による「笑顔サービス」などがあります。

 詳しくはリンク先をご覧になり、お問い合わせください。

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 (つぐみ)