【うつりゆく街並み】多摩川住宅　－プロローグ―

マンモス団地『多摩川住宅』

調布市と狛江市にある多摩川住宅。
『たまじゅう』という愛称で長年親しまれています。

筆者は多摩川住宅のニ号棟で生まれ育ちました。
子育て中の現在も敷地内の公園で遊んだり、セミ取りをしたり、わが子にとってもなじみ深い場所です。

《提供：仙川地図研究所》多摩川住宅の案内図の画像 ≪多摩川住宅案内図≫

住人でなければすべて同じ建物のように見えるようですが、棟ごとにルールや個性があったり、平米数や間取りが違ったりします。
賃貸区画と分譲区画があるのも特徴の一つです。

2022年12月、住民投票により西和泉2丁目にある多摩川住宅二号棟（分譲区画）の建て替えが決まりました。
「マンモス団地の一角」というカテゴリーから「独立した大規模マンション」に生まれ変わろうとしています。

一足先に建て替えが決まったホ号棟(調布市・分譲区画)は、2023年7月現在、建設用の大きなクレーンが数台あり、わが子はいつも興味深々。

同区画内にある染地幼稚園も2023年4月より新園舎にて運営が始まっています。

ずっと当たり前のようにあった5階建ての大きな建物の解体は、実際に住んでいたわけではない筆者の心にも訴えかけるものがありました。
どれだけたくさんの思い出や人生があったのか計り知れません。

お隣りの解体に思いを馳せて少し寂しい気持ちになったものの、着々とマンションが出来上がる姿を見ていくうちに、だんだんと期待感のほうが上回るようになりました。

次は、二号棟の番です。
建て替えの話は筆者が子どもの頃から絶えず噂されていましたが、まさか現実になるとは…

思い出の場所が消えてなくなってしまう前に、『多摩川住宅』についての記事を何回かに分けてお届けしたいと思います。
どうか温かい気持ちでお付き合いください。

筆者　なっつ

≪参考資料≫