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HOME記事一覧「はじめてのかず・かたち遊び~0歳からの親子時間~」プログラムレポート

5月16日(土)午後、0~2歳児を対象としたプログラム「はじめてのかず・かたち遊び~0歳からの親子時間~」がたんぽぽ(狛江市子ども家庭支援センター)で行われました。
講師は、1歳9ヶ月のお子さんのママである髙野亜理沙さん。髙野さんは、現役数学講師・幼児さんすうインストラクターであり、今年1月から自宅で0歳からの算数教室「ARICOYA(ありこや)」を開いています。
今回は、「たんぽぽにあるおもちゃで遊びながら、親子ではじめて算数に触れる時間」という視点でプログラムを企画されました。参加者は、
「楽しそう、面白そうだったから。」
「遊びながら刺激が欲しいと思った。」
「自分が算数が苦手で…。」
「小さい子への(算数に対する)アプローチの仕方を知りたい。」
など様々な理由で参加していました。

「遊びを通して算数を取り入れる」って?

髙野さんのお話によると、脳には新しいことをどんどん吸収できる時期(臨界期)があり、それは論理数学的能力において1~6歳の時期に当たるそう。幼少期から遊びの中で算数に触れる、しかも大好きなママやパパと一緒に楽しく算数を取り入れることで、そうした能力が育まれていくと言います。ただ、まだ言葉でのやり取りが難しく、親からの働きかけが多い子どもに対しては「どうやって取り入れるの?」と疑問をもちますよね。
そこで、「遊びを通して算数を取り入れる」ポイントとして、

●算数言葉をかけてみよう!
→遊びの中で「大きい・小さい」「長い・短い」「まる・さんかく」など比較や形に関わる言葉をかける。

●ママ・パパがおもちゃを全力で楽しもう!
→子どもは、親がおもちゃで楽しく遊んでいるのを見るだけで、自分が遊んだかのように記憶し、真似したくなる。

と教えてもらいました。
 

ボールを転がしてみよう
算数が学べる絵本

いろいろなかず・かたち遊び

実際に、たんぽぽにあるおもちゃを使ってどのようなかず・かたち遊びができるのかを教えてもらいました。

●ボール転がし
→何度もボールを転がして子どもの反応を試す。始点から終点を目で追ったり取りに行ったりすることで、繰り返しにより先を予測する力が身に付く。

●1、2たいそう
→「1、2、1、2」と言いながら、子どもを抱っこして歩いたり、(子どもが歩けるようになったら)一緒に階段を上ったりする。だんだんと子どもが自分で数を言えるようになり、1と2の違いを認識するようになる。

●ルーピング
→動かす過程を楽しむおもちゃ。どこを触ったか、何をしようとしたかを認めてたくさん声をかけることで、空間認識能力が育まれる。

●お手玉
→「落ちたね。」「一緒にやってみよう。」と声をかけながら、お手玉を上から下に落として、物の動きを把握する。また、布でお手玉を隠し、見せたりすることで、先を予測する力が身に付く。有名な「いないいないばあ」も同じ原理の遊びとのこと。

●キッチンエリアにある食べ物のおもちゃ
→マジックテープを剥がすことで2つに分かれる食べ物のおもちゃは、算数の大事なワードである「半分」を学べる。「半分になったね。」と声をかけながら見せると子どもの意識が深まる。

●積み木
→積み木は「積む」だけでなく、大小比較や形分けなど5つの遊び方ができるそう。子どもは積み木を触ったり舐めたりすることで大小や形を覚えている。「まる、ここにあるね。」「ここに入れてみよう。」などと声かけを。

●絵本
→数、形、変化、半分、先を見通す…など算数の概念を学べる絵本がいろいろある。
 特別な本を買う必要はなく、図書館に置いてあるごく一般的な絵本から算数を学ぶことができる。

1、2たいそう
ボールを触って…
ルーピング台の周りでおもちゃを楽しむ参加者
絵本で算数を学ぶ

講師の髙野さんにお聞きしました!

●算数教室を開くきっかけ・思い
中学生の頃から数学の教員を目指し、大学・大学院で数学の教員免許を取得して以来、これまで多くの子どもたちに数学を教えてきました。出産を機に、我が子へ「0歳から算数を教えることはできるのだろうか?」と疑問を持ち、あらゆる幼児教室や乳幼児期の教育法を調べ始めました。しかし、「0歳から算数を教える」という視点に特化したものがなかなか見つかりませんでした。そこで「ないなら自分で作ればいいのでは?」と思ったことが、教室開設の大きなきっかけです。まずは公益財団法人日本数学能力検定協会の「幼児さんすうインストラクター」の資格を取得し、その後もさまざまな研究論文や指導法を学びながら準備を重ね、2026年に「0歳からの算数教室ARICOYA(ありこや)」をオープンしました。

●算数の楽しさ・面白さって?
算数の楽しさは、すぐに答えを知ることではなく、自分で考えたり試したりしながら「わかった!」「できた!」を見つけるところにあると思っています。幼児さんすうでは、積み木を並べたり、形を触ったり、「どっちが多いかな?」と考えたりする中で、小さな発見がたくさんあります。その積み重ねが「できた!」という喜びにつながることが、算数の魅力だと感じています。子ども達にとって算数は、お勉強というより“考える遊び”に近いものだと思っています。たくさん試して、「できた!」「わかった!」と目を輝かせる瞬間が、算数の楽しさだと感じます。正解にたどり着くことだけではなく、「どうしたらできるかな?」と考えて試してみる時間そのものが、算数の面白さだと思っています。

編集後記

筆者は、今年2月に行われた髙野さん主催のプログラムに参加しましたが、その時とはまた違う算数遊びをいくつも教えてもらい、髙野さんがもつ引き出しの多さに驚きました。そして何より、どの遊びも簡単で面白いのが特徴です。「1,2たいそう」や算数言葉をかけるなど筆者も早速実践していますが、繰り返すうちに自然と出てくるようになって、算数を身近に感じられるようになりました!
プログラム中、髙野さんは保護者や子どもと同じ目線になり、子どもの動きを見て「上手だね。」「できたね。」と温かく声をかける姿が印象的でした。そうした関わりが遊びの中で子どもの動きを価値付け、「できた!」「わかった!」につながっていくのだなと実感した瞬間でした。
「算数」と聞くとつい身構えてしまいがちですが、遊びを通して算数を取り入れる方法があると知って、「算数って面白い!」と気付く機会になりました♡

まちゃ

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