早いもので12月。あと1か月足らずで今年も終わりですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
忙しくなるこんな時期だからこそ、少しでものんびりとリフレッシュできる時間を持ちたいものです。
今回は、そんな時間を過ごすヒントになりそうな情報をお届けします。
みなさんはどんなことをしてリフレッシュしていますか。
独身の時は気軽にお出かけしたり習い事をしたりできていたけれど、子育て中でなかなか難しい、という方も多いのではないでしょうか。
狛江市内でできる習い事の一つとして、絵手紙のかき方を教えてもらえる「絵手紙ひろば」があります。
参加者は40代~シニア世代の印象がありますが、お子さん連れでも参加可能です。
果たして、小さな子どもを連れて絵手紙をかけるのだろうか?ということで、去る秋の日、ぴーれメンバー親子数組が「絵手紙ひろば」を体験してきましたので、その様子をレポートします。
どんなところ?
絵手紙は、狛江市の小池邦夫さんが始められ、全国に広まっていったということをご存知でしたか?今からおよそ30年前に、狛江郵便局で親子絵手紙教室が全国で初めて開催されました。現在、絵手紙の魅力は、国内にとどまらず海外にも広がっています。実は、スマイルぴーれの「ぴーれ」も、「Picture Letter=絵手紙」の略称なんですよ!
「絵手紙ひろば」は、誰でも気軽に立ち寄って絵手紙をかいたり、アドバイスが受けられる絵手紙教室です。
狛江市の文化施策「絵手紙発祥の地-狛江」事業の一環であり、毎月1~2回程度「絵手紙発祥の地-狛江」実行委員会が中心となり開催されています。
参加費は無料です。場所は、狛江市内の公共施設で行われ、最近では、主にエコルマホール6階または狛江市役所2階ロビーで行われることが多いようです。
参加した10月20日(木)は、エコルマホール6階展示多目的室で行われました。
写真は会場の様子。30~40名ほどの方が、熱心に絵手紙をかいていらっしゃいました。
なんと、遠くは江戸川区からも参加する方がいるそうです。
講師の方に伺ったところ、60~70代の方が多いそうですが、最近ではお子さん連れのお母さんの姿もちらほらと見られるようになったそうです。
絵手紙をかいてみました
絵手紙の心得
絵手紙とは、絵のある手紙を送ることです。 絵手紙をかくにあたり、3つの心得があるそうです。
●心得1.ヘタでいい、ヘタがいい
心を込めて一生懸命かいたものは相手の心に届きます。上手にかこうと思わずに、素の自分らしさが出ればよいのです。
そして、絵は添え物で言葉が非常に大切です。楷書ではっきりと読める字で相手に伝わるように書きましょう。
●心得2.下がきなしのぶっつけ本番
絵手紙ではあえて下がきや練習などをしません。いつも本番、失敗ということはありません。かいたものは必ず相手の方へ送りましょう。
●心得3.お手本なし
自分の目で生で見たものがお手本です。野菜や果物、季節の花などをよく見て描きましょう。
いざ、挑戦・・・
受付をすませ、道具をお借りします。道具は、無料で一式を借りられます。絵手紙用のはがきもいただけます。(会場では特別に道具の販売業務はしていませんが、家でもかきたいという方は、講師の方に相談すると、どんな道具があるか、どのようにすれば購入できるかなど教えていただけます。)
座席は空いているところに自由にかけられます。(ベビーカーやじっと座っていられるか不安なお子さん連れの方は係の方に伺いながらのほうが無難です。)
講師の方が初めに心得を教えてくださいます。
ぶっつけ本番!ということではありますが、はがきにかく前に、線の練習をします。講師の方いわく、「線が命!」とのこと。
どうやってあの絵手紙独特の揺れた線をかいていくのでしょうか?
半紙に、縦横渦巻き模様などの線をかいていきます。
墨を付けた筆の軸をつまむように持ち、垂直におろします。筆先2~3本の毛でかくイメージです。1ミリ1秒という非常にゆっくりとした速度でかいていきます。当然手がふるえますが独特のにじみ感と揺れ感です。
ゆっくりと集中して線をかくことで、日ごろ家事や子育てに追われて急いていた気持ちが自然と静まり、集中していくのを感じました。
いよいよ、はがきにかいていきます。絵にかくものは、なんでも自由です。写真ではなく、実際にあるものをかくようにしましょう。
まずは絵から。墨で描いていき、次に顔料で色を付けます。絵を描くポイントは、ゆっくりと、そしてはみ出すように描くこと。
そして色を塗るときのポイントは、あえて塗り残しをつくること。こうすることで、光っている部分を表現でき、みずみずしく立体感のある作品になります。また、相手に元気を与えられるよう実際より明るめの色を選ぶことも大切なポイントです。
次に、墨で言葉を書きます。言葉を書くときのポイントは、相手の方に呼びかけるように、その時ころがり出た言葉を素直に書くことです。
最後に、自分の名前をひらがなで書いた時の頭文字の消しゴム印を、落款(らっかん)として押します。
講師の方に質問すると、バランスの良い場所を教えていただけますよ。
完成です。
今回かいた絵手紙。ぴーれメンバーは、皆図らずも同じ柑橘系をかきましたが、本当に人それぞれ、個性が出ました。それぞれに味のある絵手紙がかけました。
気になる所要時間ですが、今回は初めての参加だったため会場到着後、完成まで1時間ちょっとかかりました。
2回目以降は、各自自由に進めるスタイルなので、回を重ねて慣れれてくれば30分ほどでかけるかもしれないと思いました。
今回体験してみて
実際に体験をしたメンバーからの感想を集めてみました。
●絵手紙ひろばに初めて参加しましたが、先生方が1からとても丁寧に教えてくださり、初心者でも安心して参加できました。
普段は育児や家事に追われ自分と向き合うことが難しくなっていたのですが、じっくり集中して作品を仕上げる中で、ほどよい緊張感や疲労感を味わうことができ、リフレッシュできました。あれ?と思った作品も家に帰ったら絵の具が乾き、作品の雰囲気が変わっていい仕上がりになったことも大満足ですし、それも絵手紙の魅力かなと思いました。
●先生が「絵手紙は心や気持ちを届けるものであり、丁寧に一生懸命かけば下手でもいい」とおっしゃってくださった言葉が、とても印象的で、これからやってくるクリスマスやお正月にそんな素敵な絵手紙をかいて元気を届けたいです。
●経験したことのないことだったので、とても楽しめました。筆の持ち方、姿勢、1ミリ進むのに1秒というスピード感など、普段使わない筋肉や神経を使い、心地よい疲労感がありました。普段、どれだけ気持ちがせいているかがわかりました。
●産後半年くらいまででベビーカーでねんねのお子さんのママ、幼稚園・小学校に行っている間のママのリフレッシュとしても利用できそうだと思いました。
●子どもが突然手を出したりすることもあるので、親子共、白い服は避けたほうがよさそうだと思いました。
●集中することが新鮮で、リフレッシュできました。子どもが飽きてしまい、じっとしていられないため、かえって「短時間でかくぞ!」と集中力が高まったかもしれません。
子連れ参加についての注意点
リフレッシュをしたい方にはおすすめですが、じっくり丁寧に絵手紙をかきたい場合は、お子さん連れだと少々厳しいかもしれません。
講師の方々や、周りで絵手紙をかいている方々は、皆さん非常に親切で、話しかけてくださいますが、託児付きの教室ではないため、じっとしていられない1歳~3歳くらいの子どもさんを連れていく際は、お友達同士で参加するなどしてお互いの子どもを見合うなどの工夫が必要です。
若い世代が参加することはとてもうれしいことなのだそうですが、一度にたくさんのお子さん連れの方が参加すると、対応が難しいことがあるようです。「お子様連れで参加を希望される場合には、事前にお電話にてご連絡ください」とのことですので、参加ご希望の場合には問い合わせ窓口までご確認くださいね。
お子さんが飽きてしまわないようにおもちゃやお菓子を持参したり、お絵かきができるお子さんには、お絵かき道具を持参するとよいでしょう。
おわりに
用件はインターネットですぐにやり取りできる時代になりましたが、手がきのはがきがゆっくり届くからこそ伝わる気持ちがあります。
今回、講師の先生にもお話を伺ったのですが、講師の小池さんは、お子さんがまだ小さかったころ、毎晩日記代わりに絵手紙をかき、お母さまに宛てて送っていたそうです。心温まる素敵なエピソードですね。
毎晩かくのはなかなか真似できないとしても、たまには身近な方へ、かいてみると喜ばれるのではないでしょうか。
とても明るい雰囲気で、子どもが飽きて騒ぎ出したら席を立ってほかの方の素敵な作品を見せていただいたり、エコルマ6階から見えるきれいな景色を眺めたりするだけでも、かなりのリフレッシュになりました。絵手紙をかけるのはもちろん、何より、少し上の世代の方と、育児や地域のことについても雑談しながら交流できるのが、このひろばの大きな魅力です。
みなさんもぜひ、参加してみてくださいね。
詳しい開催日程、お問合せ先は、狛江市から発行されている「広報こまえ」に掲載されていますので、ご覧ください。
by むらちゃん