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HOME記事一覧みんなで決める、みんなで作るー狛江市子どもの権利条例リーフレットがついに完成!

昨年12月に制定された「狛江市子どもの権利条例」。今年4月からの施行に向けて周知用のリーフレット作りが進められています。
昨年12月~今年2月にかけて行われた全4回のリーフレット作成ワークショップでは、小学3年生~高校2年生の子ども編集委員15人が集まり、「どんなリーフレットを作ったらみんなが手に取ってくれるか」などを話し合いました。
本記事では、2月23日(月・祝)に行われたワークショップ最終回の様子をレポートします!

「狛江市子どもの権利条例」ができるまで 詳細はこちら:みんなの声で狛江が変わる! 狛江市(仮称)子どもの権利条例制定に向けてのワークショップ レポート - こまえスマイルぴーれ

表紙作りの様子
中学生・高校生チームの様子

読みたくなるリーフレットを作ろう!

最終回の参加者は12人。第1回から通して参加している子もいれば都度参加の子もいますが、「狛江市子どもの権利条例リーフレットを作る」というミッションのもと、みんなで知恵を出し合いながら話し合っていました。4回目ということもあり、子どもたち同士はもちろん、周りのスタッフ(一般社団法人TOKYO PLAYの皆さん)との関わりも深まっているようです。参加者は、自分の意見をチームのみんなに受け止めてもらえるという安心感をもって参加していると感じました。

この日はまず、これまでの話し合いを受けて出来上がったリーフレットのたたき台を見ながら、「もっとこうしたい!」「これはこうじゃない!」と思ったところに意見を書いていく作業からスタート。
中学生・高校生のチームでは、「『権利』っていう言葉が堅苦しいから、分かりやすい言葉に言い換えられないかな。」という意見や、「第6条 自分で自分のことを決める権利」に関する体験談をイラストにして入れるアイデアなどが出ていました。
小学生チームでは、「北海道から引越してきた『シマエナガ』が狛江市の特産品である枝豆を食べて『コマエナガ』に変身し、権利とは何かを考える」という漫画を作り、入れるコマを取捨選択していました。
別の小学生チームでは、たたき台を見ながら、読みやすいレイアウトやフォントを追究し、工夫できるところがないかを話し合っていました。
また、チームごとの話し合いだけでなく、他のチームの様子を見に行ったり、周りの大人にインタビューに行ったりする様子も見られ、「みんなが読みたくなるリーフレットを作りたい!」という熱い思いが伝わってきました。

1時間ほど話し合った後、各チームの意見や進捗状況を全体で確認。後半は、表紙作りチーム、「子ども向け相談窓口」のコーナーについて説明を付け加えるチーム、裏表紙の内容を考えるチームに分かれて活動しました。自分たちの「こうしたい」をより具体化し、難しい「権利」という言葉をいかに分かりやすく伝えるか、試行錯誤している様子でした。一番難しい表紙のタイトルについては、子どもたち一人ひとりに意見を聞き、「真面目すぎてもふざけすぎても良くない。」「漫画の中のエピソードを基に作りたい。」という方向にまとまっていきました。

そうこうしているうちに、あっという間に時間が過ぎ、ワークショップの終わりに…。「きれいにまとめる」という形ではないけれど、それぞれのチームが最後の最後までこだわって作り上げました!

子ども向け相談窓口ダイヤルのページを分かりやすく説明している様子
他のチームも見に来た!

ワークショップに参加してー参加者の感想

ワークショップ終了後、参加した子どもたちに感想を聞きました。

「今まで子どもの権利条例ののぼり旗が展示してあるのは見ていましたが、(このワークショップに参加して)それを相手に伝わるように自分でリーフレットを作れたこと、イラストや文章など自分がしたいようにできたことがよかったです。みんなが読みたいようなリーフレットが出来上がるんじゃないかなと思います。」(小学生)

「私はここで将来の夢につながるような新しい経験ができました。いろいろな年代の方、自分と違う意見を持っている方と関わることで勉強になりました。私にはない考えがたくさんあったから、自分もより柔軟な発想ができてとても良かったです。完成したリーフレットが学校で配られるのが待ち遠しいです。」(中学生)

ファシリテーター神林(かんぺー)さんの思い

「狛江市子どもの権利条例」を作る段階から今までファシリテーターとして関わっていらした、一般社団法人TOKYO PLAYの神林(かんぺー)さんにお話をうかがいました。

① 全4回のワークショップを振り返って
今回のワークショップでは、子どもたちにとって単なる意見を伝える場だけではなく、自分たちの暮らすまちの「まちづくり」に参加するプロセスだったと捉えています。市役所の方々と共に「自分やその周りの子どもたちのために、子どもの権利が拡がり伝わるものを作る」という経験です。
子どもたちの参加の形は様々でした。ある男の子が私にこっそり「かんぺー、俺、実は遊びに来てるんだ。」と笑顔で教えてくれました。すると隣の男の子も「俺もだよー。」と。彼らが「素の状態」を見せてくれたことが周りの子どもにも影響して、場の雰囲気はとても軽くなっていったと思いますし、私もその話を聞いて嬉しかったです。大人の目にはただ遊んでいるように見えても、彼らはその場の空気を彼らなりのペースでゆっくりと落とし込み、参加のタイミングを計っていたんだなぁと感じました。「発言すること」だけが参加ではないと、改めて子どもたちから教えられました。
また、ある女の子からは最終回に「去年も楽しかったけど、今年はもっと楽しい。まだまだ(ワークショップを)続けて!もっとやりたい!」という言葉をもらいました。この子の中ではこの場が「自分たちの居場所」であるし、「自分たちのプロジェクト」になっているんだなぁと感じました。

② 子どもたちの意見をまとめるうえで苦労したこと
最も避けたかったのは、「どうせ大人が決めるんでしょ。」と思われることでした。私たちメンバー全員が大切にしていたのは、「参画している子どもたちの満足度の最大化」でした。大人が無理に引っ張り、大人の都合でまとめてしまえば、子どもたちは「どうせ最後は大人が決めちゃうんでしょ。」と見透かします。
第1~2回は、大人が思い描くペースでは全く進みませんでしたし、タイムスケジュールを作っていたもののまるっと内容を変えていくことが大半でした(苦笑)。活発に意見を出すグループもあれば、のんびり遊びながら過ごすグループもある。この異なるペースの意見や空気を、どう折り合いを付けてリーフレットに反映すべきか、全体進行としてもファシリテーターとしても非常に悩みました。
第3~4回では、これまで以上にあえて「私たち大人側の悩み」を子どもたちに打ち明けました。「みんなの意見を反映しながらたたき台を作ってみたものの、みんなからすると「これは違う」と思うのではないか…。大人側はこのまま進めていいのか悩んでいる。」と。それを基に子どもたちが思っていることをグループの中だけではなく、参加者全員が意見をシェアする時間を多く取り入れました。
なので第4回では、「やっぱり私たちはこう書きたい!」「もっとこうしてほしい!」という意見がさらに出てきました。切実な大人の悩みを伝えつつ話し合ってみると、子どもたちのおかげですっと進むことがたくさんありました。
大人の目線からすれば、「みんなの声を聞けたのか?」という反省は常に出てきます。しかし、子どもたちが日常の悩みをこぼしたり、床でゴロゴロしたり、歌ったりと「遊ぶように過ごせる雰囲気」を作れたこと。その中で子どもたち自身が日常の中で感じている意見が生まれたことは何よりも価値があったと感じています。

ワークショップの最後に振り返り
市の職員、スタッフ、デザイナーさんたちが確認している様子

取材後記

ワークショップや参加者へのインタビューを通して、子どもたちは「自分たちで作った条例を伝えたい!」「みんなにリーフレットを見て欲しい!」という強い思いをもっていると感じました。また、「自分で食べたいものを決める」「自分が着たいものを着る」など、子どもの権利条例を自分事として具体的に考えているのも印象的で、これまでのワークショップの中で考え続けてきた成果なのだと思います。
さらに、かんぺーさんをはじめ各チームに携わるスタッフの皆さんは、常に子どもたちに「これでいい?」「みんなはどう思う?」と問い返していて、子どもたちが主体となって決められるように心掛けていました。「大人のきれいな言葉でまとめなくていい、子どもの思いを反映させてこそ」と意識しながら進めている姿を見て、筆者もハッとするものがありました。
子どものための、子どもたちによる話し合いの集大成として出来上がったリーフレット。今春、小学校を通して子どもたちに配布されるそうです。皆さんも機会がありましたら、是非お手に取ってご覧ください!きっと子どもたちの思いが届くはず…。

まちゃ

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