0~5歳までの子どもが過ごす認定こども園「パイオニアキッズ西野川園」・子育てひろば「プレイセンターにしのがわ」と、小学生が過ごす学童クラブ「西野川こどもクラブ」が1つにまとまった施設が2016年4月にオープン!
この施設を運営するのは「社会福祉法人 調布白雲福祉会」。調布市を中心に認可保育園や「プレイセンターちょうふ」などを運営している法人です。
こちらが宮武慎一理事長。
ご自身も2人のお子さんを持つパパだそうですよ。
オープン前に撮影させていただいた施設の様子と共に、どんな場所かお伝えしていきます。
建物の中はどうなっているの?
認定こども園エリアと学童エリア、プレイセンター活動の拠点となる「子育てひろば」が同じ建物内にあり、それぞれお部屋は分かれていますが、廊下や階段で緩やかにつながっています。0歳から12歳までの子どもたちが同じ施設で過ごしていて、まるで1つの大きな家のよう!
保育園の先生も学童の先生も全員同じユニフォームを着用しており、所属に関係なく先生全員でここにいる子どもたちを見守っていこうというスタンスが伝わってきます。
園庭も、認定こども園の園児と学童で共有します。子どもがワクワクするようなお山にはトンネルも!大きな木の遊具も特徴的です。
敷地への入り口は2か所で、いずれもセキュリティ対策でロックされています。
それでは、具体的にそれぞれの施設をご紹介していきましょう。
認定こども園「パイオニアキッズ西野川園」
狛江初の保育所型認定こども園となる「パイオニアキッズ西野川園」。保育園枠と幼稚園枠の2つを持ち合わせているのが特徴で、定員は0歳児9名、1歳児15名、2歳児18名、3~5歳児各25名となっています。3~5歳児の定員には幼稚園機能部分(短時間利用児枠)も含まれています。
パイオニアキッズの特徴
パイオニアキッズでは、お部屋に様々な遊びのコーナーを設けており、子どもたちは年齢に関係なく主体的にそれぞれの興味で遊びを選択していきます。こうした「異年齢保育」により、子どもの経験の幅が広がります。先生たちは指導者ではなく「一緒に過ごす大人」。子どもの人格や個性を尊重した保育を実践しています。
給食のこだわり
施設内にある調理室で毎日手作りされる給食は、和食を中心としたメニュー。3大アレルゲンといわれる「卵」「乳」「小麦」は一切使用しない献立となっています。延長保育をする希望者には、夕食の提供もあります。
こちらのランチルームで給食を食べます。
プレイセンターってなあに?
プレイセンターとは、ニュージーランド生まれの乳幼児と親のための遊び場。子どもの自由な「遊び」と、それを見守り一緒に遊び、学び合う親たちの自主運営による活動です。
「プレイセンターにしのがわ」では、「子育てひろば」というお部屋を拠点として、2016年4月21日(木)から活動がスタート。2016年4月の段階では毎週木曜日10時~11時30分の開催を予定していて、参加する時は登録してから利用スタート。利用料はかかりません。
この活動は0歳から6歳の子どもとその保護者が対象となりますが、子育てはその後も続いていくもの。そこで、保護者自身も勉強しながら成長し、子育てを楽しんでほしいという思いから、継続的な勉強会を実施していく予定です。
児童館との違いって?
プレイセンターは、「保護者の主体的な子育て」を応援する場所。保護者たちが自主的に様々なことを企画し、運営していくことを目指しており、「職員が何かを提供する場所」ではありません。クリスマス会なども、いずれは保護者たちが企画・運営していくのが目標です。また、保護者たちが互いに子どもを預け合えるような関係性を築くことを目指しています。
「親も子どもも、『毎週木曜日にここに来れば○○ちゃんに会える』というような関係性を作っていきたいので、継続的な参加を願っています」(宮武理事長)
毎週水曜は助産師さんとの相談タイムも
2016年4月20日より、毎週水曜の10時から11時30分まで子育てひろばに助産師さんが常駐しており、プレママの段階から気軽に相談できる場所となっています。
妊娠期やこれから迎える出産についての知識を教えてもらったり、産後はおっぱいの相談ができたりと、何かと不安な産前産後の時期を「助産師」という強力な助っ人にフォローしてもらえます。
学童クラブ「こどもクラブ」について
狛江市の学童クラブは、小学校の校舎内に設置されている「放課後クラブ」、児童館に併設されている「小学生クラブ」、そして「学童保育所」
(詳しくはこちらの記事をご覧ください)、そして今年新設された「こどもクラブ」の4種類があります。
こどもクラブの詳細
1年生から6年生までが対象で定員40名、第五小学校や緑野小学校など複数の小学校の子どもたちが通っています。延長利用は20時までで、延長利用を申請した場合夕食の提供もあります。また、長期休暇中や休校日などの1日保育の時は、昼食に給食を選択することもできます。
民営の学童ですが、入所の際の審査基準は他の学童クラブと同じで、育成料はおやつ代込みで月5000円となっています(延長料金、給食代は別途発生)。
中抜けや、学校帰りにどこかに寄ってからこどもクラブに来ることはできないので、習い事などの際は早帰りをするなどして対応することになります。
クラブでの過ごし方は自由活動が主で、15時前後におやつを食べます。クラブでのイベントについては、今後の“こども会議”で決めていくそうで、ここでも子どもの主体性を大切にしています。子育てひろばが空いている時間帯は小学生の学習部屋として活用し、通常過ごす育成室ではなく落ち着いた空間で勉強に集中できるよう配慮しています。
取材を終えて
3つの機能が1つの建物に集約されていますが、「保護者の主体的な関わりを求める」「子どもの主体性を尊重する」という基本的な考えは共通していました。
サービスを提供する側と受ける側、ではない新しい関係性によって、保護者自身の子育てに対する意識も変わっていきそうです。限られた子育て期間を「楽しい」ものに変えるプロセスを私も味わってみたいと感じました。
(by shino)