狛江市役所の敷地内、図書館と併設している建物が中央公民館(市民センター)です。
公民館は人と人とを結ぶ役割をにないつつ、市民の自主的な活動の場として機能しています。
その中央公民館に保育室があるのをご存知ですか?
今回は、中央公民館の保育室を利用した学習についてご紹介します。
そもそも公民館とは
公民館は市民の方の学習・文化活動の拠点として、自主的で多様な活動を援助しています。
場所を貸してくれたり、資料を提供してくれたり、相談にのってくれたりします。
また、年間にわたって青年向けや女性向け、成人向けなど対象ごとに講座などの事業を展開しています。
しかし、学びたい・何か始めたいと思っても、子どもがいるとなかなかできないことも多いと思います。
そんな方々に朗報!
中央公民館では、お母さんたちが学んだり、活動している間、子どもたちを見てくれる保育室があるんです。
公民館の保育室って?
中央公民館の地下にあり、親たちがグループ活動している間、子どもたちが楽しく過ごすための専用室です。
もちろん、子どもたちを見守ってくれる保育者さんたちもいます。
公民館保育室の歴史は古く、1977年からあります。
公民館保育室は幼い子どもを育てているお母さんが、講座を受講したり、グループ活動を通した学習や文化活動などに専念できるように子どもを預かり、おとなも子どもも仲間とともに、より人間らしく生きていくために、母親の学習を保証する目的でおかれています。
公民館では、育児期の女性もグループ活動をし、生き生きと地域の中で暮らしていくことを保証するために、子どもたちの保育を行う取り組みも行っているんです!
誰でも参加できるの?
公民館でのグループ活動で学習したい方であれば誰でもOK!
ただし、保育室で保育できる子どもは首すわり~就学前までの子どもに限ります。
そこに当てはまっていれば大丈夫です。
また、一人ではなく、グループでというのが基本です。
自ら同じ趣味ややりたいことをもつ仲間を集めてグループを作るのもよし。
既にあるグループ(後ほど紹介します)に参加して一緒に学ぶのもよし。
公民館の窓口で相談すれば、いい方法を一緒に探してくれるかもしれません。
簡単な概要
*活動曜日と時間・・・月曜日or木曜日の午前10時~正午
*保育室の定員・・・先着20人程度
*費用・・・おやつ代+運営費一部負担あり(無料ではありません)
詳しくは広報2月1日号『平成30年度「学習グループ」保育室の利用』をご覧ください。
インタビュー ~生の声を聞いてみよう~
現在、保育室を利用して学習しているお母さんたちのグループのいくつかに、実際にどんな活動をしているのか、保育室を利用してみてどうか、などインタビューしてきました。
- 親として女性としての在り方について学んでいます。母親としてではなく、一人の女性として学習でき、自分一人ではできないことも仲間と一緒に始めることができます。また、保育室を利用することによって、子どもも学習し、成長でき、その成長を近くで見られる喜びもあります。子どももおとなもお互い自立することができる良い機会となっています。
- 地域の仲間とタイムリーな情報交換ができるので、幼稚園選びや日々の子育てに役立っています。私たちのグループでは、調理実習もしているのですが、みんなの知恵を拝借できてその日の夕飯もできちゃうので大助かりです。子どもも保育室に通う中で、友達や保育者さんとの関わりに慣れ、人見知りが格段に軽くなったり、幼稚園への入園がスムーズだったりしました。トイレトレーニングや着替えの補助など生活習慣の指導が手厚くて、安心して預けられます。母子とも、かけがえのない時間と仲間に出会えて嬉しいです。
- 外部からの講師を招き学んでいます。子どもがいると受けたい講座などがあっても託児場所がなかったり、遠方だったりしてなかなか受講できないことが多いので、グループで集まるとみんなが興味のある分野について講師の方に来てもらうことも可能で、知ったことをさらに話し合って深め合うこともできるのでとても有意義な時間になっています。また、調理実習では、普段作らない料理にも挑戦できたり、子どもが喜ぶレシピを教えてもらえたりと同じ子育てママ同士だからこそ、役立つ情報交換ができて気分転換にもなり、楽しい時間を過ごして元気をもらっています。
また、公民館の保育室は子どもにとっても学習の場となるようにと配慮して二時間預かってもらえるので、成長の場になっており、いつも同じメンバーで集まって継続して活動できることで子どもにとっても安心できる場所になっています。
メンバー同士の信頼関係も深まってきて、このメンバーで、この空間だから思いっきり話せたこともあります。生き生きと子育てしているメンバーたちから刺激をもらって、また一週間頑張ろうと思える体験ができているので、公民館には感謝の気持ちでいっぱいです。 - 子ども中心の生活の中で、本来の自分を忘れかけていた頃、活動に参加するようになりました。一人の人として集中できる学習機会を得られた事で、「自分の好きな物・事」を久しぶりに意識できるようになったのは、とても嬉しい変化です。保育者さん達も子どもの成長のために様々な言葉かけで導いてくださり、とても感謝しています。
- 週に一回、二時間だけですが、子どもと離れておとな同士で学び合う時間は、とても貴重なものです。自分の考えを表現したり、仲間の思いをシェアしたり、新たな知識を身につけたりすることで、この二時間だけは一人の大人の女性に戻ることができます。そして、活動の後は、前向きな気持ちになって、笑顔で子どもを迎えに行くことができます。
公民館の保育室はただ子どもを預かってもらうだけの場所ではなく、お友達を思いやる気持ちや、自分の考えを伝えることを自然と身につけられるよう保育者の方々が温かく見守って下さいます。わが子は双子なので、子育てサークルや習い事などに通いたくても、その多くが母子同伴の為、自分ひとりで二人同時に面倒みることが難しく、これまで参加できずにいました。地域のお友だちを作ってあげられないことを子どもに対して申し訳なく思っていましたが、公民館の保育室に通い始めて、生き生きと楽しそうに過ごす子どもの姿を見て、本当に嬉しく思います。もうすぐ幼稚園に入りますが、「幼稚園よりも公民館に行きたい!」と言うほど、公民館大好きっ子に育っています。
多胎児を自宅で育てて孤独を感じているお母さんがいれば、ぜひ公民館の保育室の存在を知ってほしいと思います。
保育室で子どもたちを見守って下さる保育者さんにもいくつか質問してみました。
Q1.保育者の数や体制はどうなっていますか?
A1.現在は6名の保育者で、子どもの発達や月齢を考えながら保育に入る人数を決め、子どもの成長を継続的に支えていくために、各曜日、年間を通じて、同じ保育者がチームを組んで保育にあたっています。
Q2.保育をする上で気をつけていることは何ですか?
A2.子どもを一人の人間として尊重し、保育室という社会生活の場で、人としてのよりよい成長や発達を支え、豊かな人格を形成していくように取り組んでいます。
Q3.保育室の利用を考えている方へメッセージをお願いします。
A3.母と子だけで過ごす日常になりやすい育児期だからこそ、お母さんも子どもも仲間を得て、人として豊かに育ち合うグループ活動や暮らしを展開していかれるようにサポートしたいと思っています。
育児期の母親にも学習する機会が保証されているってとても素敵なことですね。
毎年、次年度の募集を2月初旬に行っています。
興味のある方は、一歩踏み出してみたら新しい何かが始まるかもしれませんね。
by きのコ
<イラスト from こどもや赤ちゃんのイラストわんパグ>